[レビュー]『ストランド版 続シャーロック・ホームズの冒険』

  • 書籍
  • 2018年10月16日(火) 17:11

シャーロック・ホームズ作品が初めて世に出たのは、最初の2作品(「緋色の研究」および「四人の署名」)を除き、「ストランド・マガジン」というイギリスの月刊誌です。

ストランド・マガジン掲載時のレイアウトと内容をそのまま再現したものを「ファクシミリ版」(the facsimile edition)と呼び、私も全話を収録したファクシミリ版ホームズを持っています。

20181014_131222v2
20 歳のころシャーロック・ホームズ博物館のオンラインショップから買ったもの。

20181014_131236v2
全話収録されているので分厚い。

20181014_131300v2
ストランド・マガジンのレイアウトを再現。

そして、なんとその日本語版が出ました。ストランド・マガジンのレイアウトを再現した翻訳本です。どうやら自費出版のような形で出版されているようです。

過去にも出版されていたらしいのですが、その時は気付かず・・・。その時は予約の時点で売り切れになったらしいので、今回は予約が始まったらすぐに Amazon で注文をしました。

【Amazon.co.jp 限定】ストランド版 続シャーロック・ホームズの冒険 | アーサー・コナン・ドイル, シドニー・パジェット, 寺本 あきら |本 | 通販 | Amazon
https://amzn.to/3UGnfBS

発売日になって商品が届きましたが、今回は売り切れにならず、現時点でも販売が継続しています。

制作をされた方は翻訳および挿絵を高精細版に修正されているようで、その作業過程を Twitter で公開されており、それを見るのも面白かったです。挿絵の修正もすごいのですが、ページにピッタリ収まる翻訳に文章を調整するのも苦労をされたようです。

ストランド版 シャーロック・ホームズ (@strand_japan) | Twitter
https://twitter.com/strand_japan

20181014_123703

20181014_123710v2
裏側のココアの広告まで再現されています!

20181014_123739v2

20181014_123753v2

20181014_123841v2

ほとんどの出版社のホームズ本は、挿絵の色が潰れています。ほとんど何だか分からないものさえあります。しかし、本書はビックリするほどきれいなイラストです。

20181014_123900
オマケとして付いてきたポストカード大の挿絵の一コマ。

20181014_123911v2
しおり2枚もオマケとして付いていました。オリジナルのイラストに色を付けたものです。

20181014_123920
その裏側。

収録作品は「シルバー・ブレイズの冒険」「ボール箱の冒険」「色褪せた顔の冒険」「株式仲買店員の冒険」「グロリア・スコット号の冒険」「ライゲート郷士の冒険」「曲がった男の冒険」「患者付き医院の冒険」「ギリシャ語通訳の冒険」「海軍条約文書の冒険」「最後の事件」です。既存の翻訳と違って、原題に合わせてちゃんと「〜の冒険」としていますね。

絶対需要がある本だと思うので、大手から出せばいいのにと思います。また、お一人で制作されているようなので、これもチームを組んでやれば出版のペースを上げられそう(手伝いたい人はいるはず。私だって手伝いたい!)。最終的には合本化して一冊の本にすると面白いはず・・・などと、人の本ですがいろいろとアイデアが広がります。

次の本も制作中のようですので、楽しみです。

関連するかもしれない記事

4月の朝食クリスティ短編読書会のお知らせ

4月の朝食短編読書会のお知らせです。いいホテルで朝食ブッフェを食べながら、短編小説の読書会をします。 課題作品は短い短編1作品で、読書会と食事を合わせて1時間程度

続きを読む

Smokingpipes の葉巻を吸ってみました

シャーロック・ホームズは原作で葉巻を吸っているイメージがありません。具体的に吸っているシーンもないようです。 しかし、葉巻やタバコの銘柄を、灰で見分けることができ

続きを読む

グラナダ版ホームズで違和感があること

以下の「Holmes and Poirot in London」というブログはいつも読ませてもらっています。シャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロ等に関係する物語を独自の切り口で

続きを読む