『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』の改訂版を販売開始しました【出版に至るまで編】
- 書籍
- 2020年05月16日(土) 15:31
『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』を Amazon で出版することにしたと、前回のエントリーで書きました。
『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』の改訂版を販売開始しました【出版経緯編】 – Sherlock Holmes Topia
https://sh-topia.cf/2020/05/16/how-to-host-a-book-club-with-sherlock-holmes-1/
そもそも Amazon で『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』を出版しようとおもったきっかけは、2月に「バスカヴィル家の犬」の読書会に参加したことでした。読書会参加前に、“ホームズ・モード” になるため、ホームズ関連の書籍を読んだりホームズ関連のことを集中してやろうと考え、その一環として「1年半前に出した『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』の改訂版を出版しよう」とひらめいたのです。当初の『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』には含まれていなかった、関西ツアーのことも改訂版には含めたいとおもっていました。
参考:
「シャーロック・ホームズ・ツアー in 神戸・大阪 2018」を実施しました – Sherlock Holmes Topia
https://sh-topia.cf/2018/10/28/holmes-tour-in-kobe-osaka/
本当なら「バスカヴィル家の犬」の読書会までに改訂版を出版して、読書会で宣伝でもしようかなとおもっていたのですが、何しろ印刷書籍は制作に時間が掛かります。データ入稿が終わったあともサンプル書籍を注文して実物を確認したいので、そのサンプルが届くのにまた1週間弱掛かります。
そうこうしているうちに読書会に間に合わず、読書会後は今度は確定申告の作業があったりして集中できず、体調不良にもなったり・・・。「バスカヴィル家の犬」の読書会に参加したことで、ついでなのでそのときのレビューも含めることにしました。そうやって、アイデアが浮かぶことも作業時間が増える要因になっていました。
今回は「ちゃんと売る」ことを意識していつも以上に念入りに内容をチェックしています。このセリフ・パブリッシングは個人的なプロジェクトなので、締め切りはありません。だからいくらでも引き伸ばせます。私の場合、ダラダラ引き伸ばしていたというより、より良くしようとこだわるせいで時間が掛かるのです。普通なら「もう良しとしよう」と思うような段階になっても、「待てよ・・・ここはもうちょっと変えてみよう」と、「“待てよ” の神様」が降りてくることの連続です。数えてみたところ、100 ページ強の書籍の赤入れ作業を 20 回以上やっていました。写真や図が多いので、文章を少し変えるだけでもレイアウトがずれるので、毎回しっかり確認するのが大変でした。
締め切りがない作業だからこそ、体力的に限界が来て、うんざりした時点までやることにしました。逆に言えば、世のたいていの仕事は締め切りを理由にクオリティーの妥協をしているのかもしれません。
そういうわけで、締切がないんだから、もうこうなったら思う存分、気が済むまで校正作業してやるぞと決めて、内容的には書き終えたあとも、少しでも「ひっかかる」文章は読みやすく変えていきましたし、癖のある文章を取り除いていく作業も繰り返しました。図や写真の配置も何度も変えました。
私は結構校正作業は好きだし、得意なほうだと思います。完全に一人で執筆・構成をしましたが、一人で書いたわりに誤植は少ないほうだと思います(もちろん誤植を完全になくすことはできないものだと思っています)。
ブックデザインも(カバーも中身も)すべて私が行っています。InDesign という実際に商業出版で利用されている本格的なアプリケーションを使っていますが、今回いろいろ知識が増え、そのスキルもまたアップしました。
というわけで、『シャーロック・ホームズで読書会を開こう』は2月中に改訂版を出す予定でしたが、4月末に最終原稿が完成。NextPublishing でサンプル書籍を注文して納得した本ができたので、Amazon へ販売申請をしました(販売申請も NextPublishing がしてくれます)。
販売申請が無事に通ったので、Amazon に本が掲載されました。今まで Kindle で本を出版してきましたが、印刷書籍を Amazon で出版するのは初めてなので、本が並んだときはちょっとうれしかったです。NextPublishing を通して出版申請をして、実際に販売が開始するまで最短で半月ほど掛かるため、5月半ばに販売が開始されました。
NextPublishing を通じた書籍の販売はオンデマンド印刷であり、すなわち注文があってから印刷され、注文者の元に届くようになっています。印刷をするのは Amazon です。さきほどサンプル書籍を注文したと書きましたが、実はそれは NextPublishing が印刷するサンプル書籍であり、実際に販売される Amazon の印刷と同一とは限りません。というわけで、Amazon で販売が開始されたあと、ちゃんと印刷されるか念を入れて確認をしたいなら、実際に自分で購入してみて確認する必要があります。
ということで、販売が開始されたあと実際に注文してみました。Amazon は通常はオンデマンド印刷の書籍でも注文してから翌日に配達されたりするようですが、おそらく現在はコロナウイルスの影響のせいか少し遅れており、注文から4日ほどで届きました。
届いた本はなかなか満足いくクオリティーでした。やはり NextPublishing のサンプルとは少し印刷の感じが違っており、表紙は元のデータは薄い黄色でしたが、Amazon のほうがややオレンジっぽいです。紙質も NextPublishing よりザラザラしていたり、写真が少しだけ暗くなりました。
左が NextPublishing のサンプル、右が Amazon の書籍。右のほうがややオレンジっぽい。
左が NextPublishing のサンプル、右が Amazon の書籍。右のほうが写真が少し暗いです。紙質も右のほうがややザラザラした感じ。
改めて今回の改訂版で変わったことをまとめると__
・改訂にともなう新たな序文として「改訂にともなって」を追加
・関西ホームズ・ツアーのレビューを追加
・「バスカヴィル家の犬」の読書会参加レビューを追加
・ページ下に付けていた踊る人形のパラパラマンガは廃止
・その他細かい文章やレイアウト等の変更多数
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