[映画][ベイジル・ラスボーン]『バスカヴィル家の犬』(1939)
ラスボーン・ホームズを順々に観ています。3本目に観たのは『バスカヴィル家の犬』(The Hound of the Baskervilles)です。ラスボーン版の第1作目です。
これは買った DVD に収録されていませんでしたが、古い映画なので YouTube で公開されているのでそこで観ました。
2年半前に一度鑑賞してぼんやりと覚えていました。原作と変えてある部分が多いです。
ホームズは例によってパイプを吸っていますが、最初のほうのシーンではパイプから煙が出ていません。ワトスンのパイプはちゃんと煙がでいるのに、と思っていたら、途中からちゃんと煙がでるようになりました。サー・ヘンリーもパイプを吸っています。若い彼が吸っている姿はかっこいいです。
サー・ヘンリーはロンドンでピストルで殺されそうになります。前から思っていましたが、原作で犯人はやたらと回りくどい殺人をしようとするなと思っていました。ピストルなどで殺せば早いのに、と。
岩山の謎の男を追跡しているとき、ワトスンは男に向かってピストルで撃っています。原作では、丸腰の男に発砲はできないと言っているのに!(創元推理文庫 p189)
ベリルは美人です。馬に乗って登場するところも素敵です。
ワトスンはベリルとサー・ヘンリーがキスしているところに無神経に登場しています。岩山で遭遇した謎の男(実はホームズ)に対して、ワトスンが「私はシャーロック・ホームズだ」と言うところは笑えますね。
ホームズはムーアにまでバイオリンを持参していました!
ホームズはロンドンではなく、ムーアでディアストーカーをかぶります。それが正しい使い方ですね。ラスボーン・ホームズがかぶるとかっこいいです。僕がかぶるとギャグになるのは、なぜでしょう・・・。
ムーアでホームズとワトスンは腕を組んで歩いています。『寄留患者』のパジェットのイラストと同じ感じです。
コンピュータ・グラフィックスではない時代なので本物の犬のはずですが、犬がリアルにこわいです。サー・ヘンリーが犬に本当に襲われています。りんを塗っているという設定はこの映画ではありませんでした。その代わりに後の『緋色の爪』でりんが使われるわけですね。